X 線エネルギー40 keV のときに比べ70 keV のときCT 値が増加する…
X 線エネルギー40 keV のときに比べ70 keV のときCT 値が増加するのはどれか。
- ⑴ 水水はCT値の基準そのもので、定義によりどのエネルギーでも0です。増加も減少もしません。
- ⑵ 筋肉筋肉は水よりわずかに実効原子番号と密度が高いため、エネルギーが上がるとCT値は下がる方向に動きます。
- ⑶ 脂肪脂肪は実効原子番号が水より低く、低エネルギーほど水との差が開いてCT値が大きく負になります。高エネルギーでは差が縮まり、CT値は増加します。
- ⑷ 脳白質脳白質は水に近い組成で、エネルギーによるCT値の変化は小さく、脂肪のように明確に増加する挙動は示しません。
- ⑸ 脳灰白質脳灰白質は実効原子番号が水とほぼ同じで密度がわずかに高く、エネルギーが上がってもCT値は増加しません。
解説
正解は⑶です。CT値は水を0とした相対値なので、水は定義上どのエネルギーでも0で変化しません。低エネルギーでは光電効果の寄与が大きく、実効原子番号が水(約7.4)より低い脂肪(約6.3)は水に比べて減弱がとくに小さくなるため、CT値は大きな負の値になります。エネルギーが上がってコンプトン散乱が主体になると原子番号の差が効かなくなり、電子密度の差だけが残るので、脂肪のCT値は0に近づく方向、すなわち増加します。筋肉や脳実質は水より実効原子番号と密度がわずかに高く、逆に低下します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成