面談の中で、A さんは「私は父を尊敬していて、父のタバコを吸う姿にも憧れているの…
次の文を読み39~41 の問いに答えよ。A さん(34 歳、男性、会社員)は、妻(30 歳)と長女(生後7 か月)の3 人暮らしである。妻と長女が乳児健康相談のため保健センターに来所した。妻から「夫が毎日20 本以上喫煙しています。子どもへの影響が心配です」と保健師に相談があった。
面談の中で、A さんは「私は父を尊敬していて、父のタバコを吸う姿にも憧れているのだと思います。父はがん検診を毎年受けていますが問題はなく、そんな父の息子ですから私も大丈夫です」と保健師に話した。自宅では換気扇の下、職場では喫煙ルームで喫煙しているとのことだった。A さん家族と保健師の関係をエコマップに示す。A さんの禁煙に向けた働きかけで最も適切なのはどれか。
- ⑴ 妻から禁煙外来を勧める。やめる気がない段階で禁煙外来を勧めても、受診にはつながりにくいです。
- ⑵ 父親から禁煙のメリットを説明する。尊敬する父親を説得役にすると、家族関係に負担をかけるおそれがあります。
- ⑶ 母親から喫煙と肺がんの恐ろしさを説明する。恐ろしさを強調する働きかけは反発を招きやすく、行動変容につながりにくいです。
- ⑷ 妻から喫煙によって長女の健康被害が生じることを説明する。本人が大切に思う長女への影響を、身近な妻から伝えることが受け止められやすい働きかけです。
- ⑸ 保健師から喫煙と疾病との関連をエビデンスに基づいて説明する。根拠の説明は必要ですが、自分は大丈夫と考えている段階では届きにくい働きかけです。
解説
正解は⑷です。Aさんは自分が病気になるとは考えておらず、本人の健康を理由にした働きかけは届きにくい状態です。一方で、相談の出発点は長女への影響であり、Aさんにとって妻と長女は身近で大切な存在です。妻から長女の健康被害について伝えてもらうことは、本人が受け止めやすく、行動を見直すきっかけになります。⑵や⑶は尊敬する父や母を説得の道具にするもので関係を損ねかねず、⑴や⑸は本人の準備が整っていない段階では効果が期待できません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成