薬剤A が薬剤B と比較して高頻度に肝機能障害を起こすかどうか、データベースを用…
薬剤A が薬剤B と比較して高頻度に肝機能障害を起こすかどうか、データベースを用いて評価した。統計的仮説検定およびその解釈として正しいのはどれか。
- ⑴ p 値は肝機能障害発症確率のことである。p値は、帰無仮説のもとで観察された以上の差が得られる確率で、発症確率ではありません。
- ⑵ 有意水準は統計的仮説検定を実施した後で決める。有意水準は検定を行う前に決めます。結果を見てから決めると判断が恣意的になります。
- ⑶ 対立仮説は「薬剤A と薬剤B の肝機能障害発症頻度に差はない」である。「差はない」は帰無仮説です。対立仮説は「差がある」です。
- ⑷ 有意水準より大きなp 値が得られた場合、薬剤A と薬剤B の肝機能障害発症頻度が同程度であると示されたことにはならない。有意でないことは「差がない」ことの証明ではなく、検出できなかったという意味にとどまります。
- ⑸ 有意水準より小さなp 値が得られた場合、分析に用いた人数によらず薬剤A は薬剤B と比較して高頻度に肝機能障害を引き起こすと判断する。人数が非常に多いと、わずかな差でも有意になります。人数によらず判断してよいわけではありません。
解説
正解は⑷です。有意水準より大きなp値が得られたときは「差があるとはいえない」だけであり、「差がない」ことが示されたわけではありません。対象者が少なければ、本当に差があっても検出できないためです。p値は、帰無仮説が正しいと仮定したときに観察された以上の差が得られる確率で、発症確率そのものではありません。有意水準は検定の前に決めます。対立仮説は「差がある」、帰無仮説が「差はない」です。人数が少なければ有意でも推定は不安定になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-03_04_05.html)を加工して作成