入学直後、A 君は授業中に教室の掲示物が気になると急に立ち上がって触ったり、廊下…
次の文を読み42~44 の問いに答えよ。A 君(6 歳)は両親と3 人家族で、現在保育所に通っている。3 歳児健康診査の心理相談で療育教室への参加を勧められたが、これまで2 回しか参加しておらず経過観察の対象となっている。就学予定の小学校で行われた就学時健康診断で、A 君は常に動き回り目立つ存在だった。健康診断後の面接では母親はA 君について「とても活発で元気な子なのですが、他の子のように座っていられないときもある」と話した。面接を担当した教員は、A 君が学校で集団生活を送れるか不安に感じたため養護教諭に相談した。
入学直後、A 君は授業中に教室の掲示物が気になると急に立ち上がって触ったり、廊下の人の行き来をずっと見たりしていることが多い。また、前の席の児童にいたずらをして担任から注意を受けると急に不機嫌になって教室を飛び出し、担任は目が離せないことが続いた。同級生とのトラブルも多いため、教頭、特別支援教育コーディネーター、養護教諭、担任、スクールカウンセラーが集まって校内委員会を開催し対応を検討した。A 君に対する学校の支援で適切なのはどれか。 2 つ選べ。
- ⑴ 教室の掲示物を少なくする。気が散る刺激そのものを減らす、環境の工夫にあたります。
- ⑵ 他の児童との学習活動を減らす。社会性を育てる機会を奪うことになります。
- ⑶ いたずらをしたら大声で注意する。大声での注意は反発を強め、行動の改善につながりません。
- ⑷ A 君の席を教室の出入口の近くにする。出入口が近いと、かえって飛び出しを誘います。
- ⑸ 教室を飛び出したときの居場所を確保する。安全に気持ちを立て直せる場所をあらかじめ決めておけます。
解説
正解は⑴と⑸です。注意が周囲に向きやすい子どもには、掲示物を減らして気が散る刺激そのものを少なくする環境の工夫が有効です。また、感情が高ぶったときに落ち着ける場所をあらかじめ決めておくと、飛び出しても安全に過ごせ、気持ちを立て直せます。ほかの児童との活動を減らすことは社会性を育てる機会を奪い、大声での注意は反発を強めます。出入口の近くの席は飛び出しを誘います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp230524-03_04_05.html)を加工して作成