店長は、「生活もあるから働きたい気持ちはわかるし、きちんと仕事をしてもらえるなら…
次の文を読み52、53 の問いに答えよ。A さん(45 歳、女性、正社員)は店舗で販売の仕事をしている。乳癌の手術後に転移がわかり、3週ごと6クールの予定で化学療法を受けることになった。会社には1年間の休職制度があるが、A さんは化学療法中も休職せずに働くことを希望している。A さんは主治医から悪心など体調不良になることはあるが、軽作業可能と説明されていた。上司の店長は、「A さんの仕事はチームで分担するので、しばらく休職してもらったほうが良いのではないか」と人事部に伝えた。人事部からの連絡を受け、本社の保健師がA さんと店長とそれぞれ面談を行うこととなった。
店長は、「生活もあるから働きたい気持ちはわかるし、きちんと仕事をしてもらえるなら働いてもらったほうが良いが、体調が悪くなった時が不安だ。管理者としての責任を問われても困る。主治医から軽作業可能と言われても安心して仕事を任せられない」と保健師に話した。保健師の対応で正しいのはどれか。
- ⑴ A さんに休職することを提案する。働き続けたいというAさんの希望に反し、本人の意向を尊重した対応ではありません。
- ⑵ 就業可能という主治医の意見に従うよう店長に伝える。従うよう求めるだけでは店長の不安は解消せず、具体的な配慮の内容も定まりません。
- ⑶ 職場で必要な配慮を主治医に確認するようA さんに伝える。業務内容を踏まえた配慮事項を主治医に確認することで、就業上の措置を具体的に決められます。
- ⑷ 体調の悪化に対して管理者の責任がないことを店長に伝える。事業者には安全配慮義務があり、責任がないと伝えることは正しくありません。
解説
正解は⑶です。店長が不安を感じているのは、体調が悪くなったときに職場でどう対応すればよいかが分からないためです。治療と仕事の両立支援では、主治医から業務内容を踏まえた具体的な配慮事項を文書で示してもらい、それをもとに事業者が就業上の措置を決めます。本人を通じて主治医に確認するよう伝えることが、双方の不安を解く道になります。休職の提案や責任の否定は解決になりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-03_04_05.html)を加工して作成