参加者の基礎的背景を補正しても、「運動習慣あり」の方が死亡率は有意に低かった。し…
次の文を読み45〜47 の問いに答えよ。運動習慣の死亡率に対する影響の調査のために1万人を対象とした10 年間のコホート研究を行った。本研究では、年齢、食習慣および経済状況など参加者の基礎的背景も併せて調査した。脱落者を除いた結果を表に示す。疾患別の死亡数(人)観察人年疾患A 疾患B 疾患C その他の疾患運動習慣あり 100 20 5 200 40,000運動習慣なし 140 100 10 400 40,000合計 240 120 15 600 80,000
参加者の基礎的背景を補正しても、「運動習慣あり」の方が死亡率は有意に低かった。しかし、この結果からは「運動すれば長生きできる」という結論を導くことはできない。その理由はどれか。
- ⑴ 介入研究ではない。観察研究では測定していない要因の影響が残るため、因果関係は確かめられません。
- ⑵ 情報バイアスがある。情報バイアスの有無は測定の方法の問題で、この結論を妨げる主な理由ではありません。
- ⑶ 二重盲検がされていない。二重盲検は介入研究で用いる方法で、観察研究には当てはまりません。
- ⑷ 平均余命で比較していない。平均余命で比べても、観察研究である以上同じ限界が残ります。
解説
正解は⑴です。この研究は観察に基づくコホート研究で、運動習慣があるかどうかは本人が選んだ結果です。そのため、測定していない要因の違いが残っている可能性を否定できず、運動そのものが寿命を延ばしたとは言い切れません。因果関係を確かめるには、研究者が運動を割り付ける介入研究が必要になります。情報バイアスや盲検化は別の論点です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成